雪風の吹く頃
間もなく冬至を迎える12月の或る日、、、雪交じりの冷たい師走の風が丸めた肩越しを強い勢いで吹き流れて行く。。。
シーズンが終わり、、、毛鉤竿片手に川辺へ立つことも無くなった山女魚釣り師が、歳末の熱気と共に気忙しく賑やかな人出となった街頭を打合せに向かうため、足早にやり過ごしながら、通り過ぎて来た山女魚の棲む川辺の風景を心に思い描いている。。。
毎年訪れてくる禁漁期特有の虚無感、、、幾多の人生経験で打たれ強くなった筈の不良中年はこの冬もまた。。。
人が込み合う往来で人気の無い夕暮れの川辺を無性に懐かしく感じるのは、きっととても疲れている証拠なんでしょう。。。
先日、フト仕事の合間に、事務所のTVモニターを点けてみたら、、、、、
突然流れて来た唄に・・・思いがけず釘付け。。。
「君にサヨナラを」 作詞/作曲:桑田佳祐
近々の身辺での出来事が、唄に耳を傾けるウチ俄かに思い出され、、、歌詞の内容もうらぶれた我が心に穏やかに沁みてキテ。。。。。 ココロ・・・ ウタレタ・・・ 。
過ぎた季節への寂寥・・・ そして来る季節への期待・・・ それぞれが入り混じる師走の我が釣り心へ去来する季節の風景。。。
昨日は昼過ぎから上の息子に付き合ってもらい、晩飯の食材調達の海釣りへ。
30年も昔に愛用していた ABU506 と アンバサダー5500C へフェンウィック製のカーボン・ロッドの道具建てに、、、即席の根魚リグを組んで・・・アオイソメ餌の探り釣り。。。
目星を付けていた給部浜漁港の岸壁スレスレに仕掛けを落とし込んで誘うと・・・すかさずアイナメ特有のゴンゴン、、、ゴン・・ゴン・・・グウーッ。。。 アタリが。。。
一拍送り込み、そして穏やかな、、、聞きアワセ!
グウンッ・・・乗った!
フェンウィック製のカーボン・ロッドが大きく撓み込みながら・・・キリキリ、、、水底から引きずり出されたアイナメが水面から素早く抜き揚げられて。。。
ドサッ! 船着場のコンクリートで跳ね回っている。。。
「 オオ~ッ! ヤッタ! すげ~! オトーサン、釣れたネ! それ、何てサカナ?」と中一になる上の息子。
『 こいつはネウだ! よ~し、、、明日の晩飯のオカズはアイナメ(宮城の呼び名:ネウ)の塩焼きだゾ! 美味いんだ! 早くお前も釣れよ! 』と釣りバカなオヤジが叫んで。。。
一時・・・禁漁期特有の虚無感は、給部浜漁港の岸壁の上で薄れて行き・・・少年の頃の純粋無垢な釣り心が膨らんで居る。
餌釣りも、ルアーでの釣りも、、、そして毛鉤釣り、、、どれもがホント楽しい!とここに至って素直に感じている自分。 そう、ココロからの釣りバカなんですよ。 付けるクスリが無い。。。
しかし、、、そんなDNAを受け継いだ我が上の息子も、黙々と夕暮れまで極寒の岸壁の上で釣竿を振り続けてたから・・・ いささか釣りへ ハマり込んだ と見受け候。。。
またいずれ、来てみようか? 今度は下の息子も強制連行して。。。
師走の良い釣り旅を。。。
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