音楽

2007/09/27

秋の奇跡~ゴールデン・オータム・デイ

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 すこし風の強い秋晴れの午後、山積になったままの仕事を早めに切り上げ、東北道をK川へ向かってクルマを走らせる。  気付けば・・・既に9月も末となってしまった秋の日。  ウインドー越しに見る道端のすすきも寂しく風に揺れていました。

 西洋毛鉤による山女魚釣り師である自分にとって、台風9号による広瀬本流の水色が全く復調しないまま今期の最終の局面を迎えて、不本意ではありますが・・・取り敢えず今は僅かでもコンディションの良い山女魚と遊べる川を目指したい・・・と。

 高速をカッ飛ぶ愛車のCDプレイヤーから、自分のフェイバリット・アーティストである ヴァン・モリソン の'99年3月リリース・アルバム「バック・オン・トップ」のラストを飾る「ゴールデン・オータム・デイ」が始まり、ヴァンの真摯なまでに頑なで柔らかいダミ声もまた、自分に在る~移行く季節の寂寥感~を癒してくれる。


 あれは昨夕のコト、、、、、この秋、広瀬本流の不調により夕暮れの「ライズ巡礼」にと・・・久しぶりに訪れたK川のヒゲナガが舞うガンガン瀬にフラッタリングさせた「逢魔が時」へと飛び出して来た大山女魚との劇的な遭遇。

やりとり数合、そして、何とかランディングして、左手に余る大山女魚をシングル・ホールドして右手のデジカメで撮影しようとした瞬間・・・オットット、、、、、アッ!!  アリャ~行っちゃったヨ、、、、、すげーーー残念。  大山女魚の一暴れが自動リリースとなってしまいました。

 フラッタリングした#8の「逢魔が時」をガンガンの深瀬に入った大きな底石の前から、大山女魚がヌウ~ッと音も無く現れ毛鉤を捕食する瞬間の映像が、そして、セットフックに続く深瀬の中を走り回った強烈なローリングファイトの遣り取り、、、、、Hardy Graphite-Marvel がグリップから撓り込んだ夕闇の中の記憶。。。。。ネットに収まった大山女魚の重量感と重厚感、風格、迫力。。。。。 写真は押えられませんでしたが、大山女魚がもたらした数々の瞬間もまた、自分の網膜に焼き付いてしまい一生忘れられそうにありません。


Dsc02294  でも、そうは口で云っても、、、、、そんなK川に棲む流麗で風格ある山女魚の画像を皆さんにぜひ紹介しておきたい・・・・・と思ったものですから、この夕暮れ「巡礼」のルールを自ら破り、今一度だけとK川へ急いで出掛けた次第。

 K川も先の台風9号の影響により、春先の記憶に在った流れから大きく様子も変わっていましたが、K川の水棲昆虫達は何とか踏み止まって秋羽化に繋がり、山女魚達はそれに向かって注目しているようです。

 そして、今夕もK川の流麗な山女魚に出逢うことが出来ました。


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 ガンガン瀬の流芯とその瀬脇の緩流に出来るカディス・ピューパの流下レーン。  その少し下流には頭を出した大きな底石が在って、山女魚にとってはこの底石前に僅かに出来る反転流が今夕の食卓。

 6Xの先糸に結束した#8の「逢魔が時」が流下レーンを漂いながら底石へとフラフラ押し流されて行く。
微弱なフラッタリングで誘うと、、、、、ズボッ!と水面が大きく窪んでディンプル・ライズ。

  強く意識して、一拍送り込んで、、、そして、、、セットフック!

    グンツッ・・・・・ドスンッ!   

    グン、、、グン、、、  ギューーーーーウッ! 乗った。。。。。

  大きな白銀色が水面直下に閃き、、、疾い動きで深瀬を下流に向かいながら強烈なローリング・ファイト!


  REVIEW FC-8303改 が大きく撓んで、山女魚のローリングに応酬する。
  夕暮れを映し込む澄んだ流れの水を先糸が切って奔る。。。

    一人対一匹による夕闇の中での攻防。


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 遣り取りをする内に、、、流れの中に自分の姿と想いが溶け出し、、、それが糸の先で力強くファイトしている麗しい山女魚の姿に重なって。。。。。その瞬間だけ、季節への寂寥感が薄れ、ひたすら毛鉤釣り・山女魚釣りへと向き合う無心の自分が居ました。


 帰り足のクルマで再び 「ゴールデン・オータム・デイ」 が流れ、R&Bのリズムをバックにヴァン・モリソンの頑なで柔らかいダミ声を聴いていたら、フト・・・・・『輝ける秋の日』っていうのは、そんな個人の充足に満ちた或る秋の日のコトなんだろう・・・・・と感じました。   今回は写真も撮れたしネ。。。

 まあ、そんなコトを考えてる自分に今日はまさに「ゴールデン・オータム・デイ」だったのかも知れません。

 残り僅かなシーズンとなりましたが。。。
良い釣り旅を。。。。。 

 

 

 

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2005/11/11

車で聞いてみる音楽〜秋編〜

 先々月のコト、嶋津健一(しまずけんいち http://www.rovingspirits.co.jp/shimazu/)という JAZZピアニスト の方が仙台のカフェでライヴするので「この人のピアノ・プレイを見逃すとはもったいない・・・ぜひお出で!」と共演されるベースの方より招待券を頂いて、興味深々で出掛けて来ました。

 このライヴは、10/19に「ローヴィング・スピリッツ」というレーベルからリリースされる(注 現在、既に発売)バラード・アルバムのプロモーションも兼ねていたらしいのですが、ピアノとWベースだけのシンプルな編成でライヴを聞いていたら・・・コレが素晴らしい名演でした。

予想外れの、、、“ステキな”不意打ちを食らった!そんなウキウキした気分で帰り足についた次第。

 後日、この嶋津健一の新譜である 『オール・カインド・オブ・バラード〜ハーマン・フォスターに捧ぐ』/嶋津健一ピアノ・トリオ を手に入れてきたのですが、このバラッド・アルバム全編に渡る 嶋津健一のPiano によるインタープレイに自分の背筋がゾクゾクッ!と来てますネ。

 聞いてみるシチュエーションは、特に夕暮れの時間帯に交通渋滞の中で、車載のプレイヤーをちょっとボリューム大きめで聞いてみる・・・コレがオススメです。
もう、さっきまでのイライラが嶋津のPianoで解き放たれて行きます。

 Nobは 1. モア・ザン・ユー・ノウ のイントロ部のPianoで既にオッ、オオーツ・・・と圧倒されてしまいましたが、、、さて、皆さんはどうでしょうか?
 レーベルがライナーに書いている ジミー・スコット も、スコット・ハミルトン も更には ハーマン・フォスター だって知らないという方に、世界的なJAZZピアニスト・嶋津のバラッドを聞いて欲しいですね。

騙されたつもりで、、、この秋のドライヴにいかが?
男だけの車内だって、、、、、嶋津のPianoは似合いますヨ?!
 http://www.rovingspirits.co.jp/shimazu/disco.htm

 

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