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2012/06/27

6月の旅 2012 ~ 銘無き竹竿

 先日、襲来した台風4号は5月の大雨に続く「大出水」を広瀬川にもたらし、ふたたび川底を大きく移動させて、不安定なままだった流れに、新たな変化を呼び寄せたようです。

 6月21日より月内はホームリバー・広瀬本流の川止期間( ※ 渓流区およびダム湖 を除く )に突入。

 私事ながら・・・・・3年前に亡くした家内の命日は、川止期間のちょうど中日・6月25日に当たって。。。

これまで、毛鉤による山女魚釣りに捧げて来た自らの生き方に釣りゴコロを熱くしながらも、、、また一方のココロには、、、発病より5年に渡ったカミサンの闘病生活の折々に一喜一憂した 『 6月の旅 』 の記憶が深く刻まれたまま。。。

 来る夏ごと、、、父子3人がそれぞれの記憶を持ち寄り、静謐な6月末の川止期間を迎えていました。


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 6月末の台風一過となった或る水曜の夕方、、、仙台市太白区・JR長町駅前にある「中国料理 楓林(ふうりん)」のマスター・S氏より突然の電話連絡が。。。

 「台風で、川が大増水したから釣りにも行けなくて。。。これから近所の川原に行って、オバラロッド製の竹竿を振るトコだけど・・・来れない?」 とのお誘い。


 仕事を切り上げた夕刻、S氏が指定した河川敷の運動公園に駆け付けると、、、2本の渋い色合いのオバラロッド製竹竿が待ち受けていて。。。

以前、暫くの期間をS氏より借り受けていた 「銘無き竹竿 7'6"#4」 ・・・ ロードした際のパラボリックなベンディングカーブが大変美しい、、、実戦的なコンパウンドテーパーを採用し、オバラ製プロトタイプとなった竹竿。  個人的に・・・トルクのあるバックキャストから抑えたプレゼンテーションまで・・・一連の投射動作の中にある操る楽しさと竿そのものが放つ潔さにシンパシーを感じている。

そして、その隣に控えていたのが、、、「新・銘無き竹竿 6'8"#4」 ・・・ こちらはショートレングスながら、先行のプロトタイプのようにロードした際のベンディングカーブが大変美しい竿。 これもコンパウンド・テーパー + ホロー・ビルドなのか?  注文主・S氏の希望を取り入れたオールコルク仕上げとなるグリップ・リールシート部の造形シェイプは秀逸だった。


 コンチネンタル・スタイルによる、抑えたパックキャストからそのままシュート+プレゼンテーション の投射動作を繰り返し、ラインを長く、、、短く、、、早く、、、スローにカーブを試しながら、、、操っては繰り出し、、、竹竿との対話を続けて行く。


  『 うん。。。  どちらも山女魚釣りには素敵な竿ですね。。。
    こんな竹竿を片手に、、、また、何処か北の川へ釣り旅に出たくなって来た。。。 』

そんな独り言を云いながら、とっかえひっかえオバラロッド製の竹竿を振っていたら・・・・・。

  「  6'8"#4 持ってきナ。。。 存分に使ってみて。。。   でも・・・後で返してね。。。 」 とS氏。

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 こうして、、、日曜の昼過ぎ。  翌月曜日には中間考査が控えている下の息子が勉強の邪魔にならないようにと・・・6'8"#4の竹竿を片手に家を抜け出し。。。

 雨降りの中、、、往路2時間30分を掛け、、、借り受けた オバラロッド製の竹竿 にふさわしい流れ、、、岩手・北上山地の麓を流れる H川 に駆け付けていた次第。


  15時少し前に現地到着して、、、17時過ぎには少なくとも帰り足に掛らねば・・・という、なんとも慌しい釣り。


 それでも、、、「新・銘無き竹竿 6'8"#4」 は瞬く間に自らの釣り心へと同調して。。。佇まいが印象的な岩手・北上山地の流れから美しく流麗な山女魚をいくつも呼び出して来て。。。  

 亡きカミサンの面影が同行二人となる、、、新たな「6月の旅」が記憶に収まったようです。

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 染み入るようにして、記憶される・・・静謐の釣り・・・ また来る6月に。。。

皆さんの良い釣り旅を。。。    
 
  


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2012/06/16

やませ風の黄昏

 北東からのやませ風が東北太平洋岸に吹いて、冷たく湿り気のある雲が低く張り出して・・・このところ仙台では朝晩が肌寒いほどの寒さ続き。
黄昏の川辺では、寒さしのぎに薄手のフリースを羽織ってちょうど良いくらい。。。

 そんな風に急な肌寒さがぶり返していたから、、、なのか?
黄昏の川風が吹く、広瀬本流の川辺でも、、、あてにする水生昆虫の羽化量も疎らで、6月本来の熱狂する釣りからは程遠い状況。。。

 まあ、、、こんな天候下でも、山女魚達の遡上は続いているハズだから、、、山女魚を追い続ける自分もまた、肌寒い6月の黄昏時に川辺へと立ち続けるようです。


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 やませ風吹く6月の黄昏。  
数日続いた曇り空の下で、川面には早くも夕闇が降り始めている。。。

いくつか分流していた早瀬が、ふたたび合流して流れ込むプールの長く延びた白泡の切れ目に微かなライズが始まっている。。。


 R.L.Winston WT804-TMF に組む HARDY The Prince 5/6 から XPS DT-4F をラチェット音を抑えて静かに引き出し、長めに取った6Xの先糸には シマトビケラ・フローティング・ピューパ#16 をフリーノットで結束している。

 茫洋としたシルエットで、川面へソフトに絡みながら浮き沈みしては、微かにもがき続ける、、、、、そんなイメージの毛鉤。。。


 夕闇が映り、、、暗緑色に染まった川面には、瀬音に混じって感じる、、、不規則なライズの反射音だけが微かに響いている。。。


 あの山女魚が出るとすれば・・・・・一発目で。。。
やり直しは効かない。。。


 ルーズなバックキャストでラインを後方高く滞空させ、、、続くフォワードキャストでループを抑えながら・・・トビケラ毛鉤を目線の先へやさしく着水させ。。。早瀬を跨いで12ヤードの投射。

 緩やかなレフトカーブ、、、そして大きくリーチ。。。  
 
 パドルメンドを続けざま小刻に。。。

 流れ込んでいる早瀬の筋に毛鉤は乗り、白泡へと入って、、、目指すライズ位置へ。。。

  
  そうだ、、、、ソコで。。。

 
  ガボッ!    黄昏の川面にふたたび起こったライズ。。。

 一泊半を送り込み、、、、、 ラインを滑らせながら、、、 穏やかなセットフック!

  
     グゥン・・・ッ! 
   

  乗った。。。
    

     グゥン・・・  グゥン・・・グン。。。
 

     暗緑色の川面の直下に巨きな白銀色がウネリ、、、そして急速に反転した。。。

 
 山女魚だ。。。   こいつァ・・・ デケェ。。。  


  R.L.Winston WT804-TMF が強く大きく撓り込み、、、疾く重厚なローリングで下流へと突進する山女魚へと応酬する。


  

 6月の黄昏。。。この夕べも肌寒い川辺に向き合ったお陰で、、、広瀬本流から祝福されたようです。

 良い釣り旅を。。。
 


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2012/06/06

熱狂の6月 2012

 6月に入ると日没時間も延びて、、、それぞれの部活に励む息子達が帰宅するまで、、、夕食支度にとりかかる前の僅かな夕暮れ時を広瀬本流の川辺で迎えていました。

 このところ、まとまった雨降りの無いせいで、広瀬本流の流れは大きく渇水したまま。。。そして、まとまった水生昆虫の羽化も見られないまま。。。

 5月始めの大出水で、流れも川底に永年鎮座していた大石が流され、中州に広がっていた葭原も流失するなど・・・大きく様変わりして、、、このシーズンは毛鉤釣り師にとって、川の状況が読みづらい要素だらけ。。。

まあ、、、川の様子が落ち着くまで暫くは、自分もまた自宅裏の川通いに時間を掛け、これからも腰を据えて山女魚の行き来する広瀬川と付き合って行くだけ。。。と。

 そんな深い思い入れで、、、自分の 熱狂する6月 はいよいよ深まっていくようです。

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 この夕暮れも、Review FC-8303 に組んだ Lamson LS1.5 へ XPS DT-3F という、馴染みになった 広瀬本流仕様 の道具建て。    これに8xの先糸へフリーノットで結束された マダラ Nymph#16 が繋がれ。。。

 ゴーゴーという流圧のある深瀬の石底に遊弋していた 6月の山女魚 が、驚くほど微かな魚信で毛鉤に反応してくる。。。 


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 ラインを滑らせるように・・・穏やかなセットフック。。。

   グウン・・・ッ!  

     乗った。。。。。


 深瀬の流速を利して・・・山女魚の疾く、、、そして重厚なローリング。

    西陽が未だ残った流れの中に、白銀色が一瞬反転して、、、下流へと突進する。。。


 山女魚による太く腰のあるローリングに、、、、、Review FC-8303 は大きく撓みながら応酬を続けている。

    腰まで流れに浸る自分の周りを山女魚は自在に走りながら、、、それでも次第に彼我の距離は縮まって。。。
 


 いよいよ、、、広瀬本流も 熱狂する6月 を迎えたようです。

良い釣り旅を。。。 この6月も。

 

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2012/06/03

5月の黄昏

 取引先との電話による業務連絡が一段落して、、、壁掛時計に目を遣ると18時を少し回った頃。。。
晴天で迎えた5月の末日も西陽が翳り始め、広瀬本流を見下ろせる窓辺には初夏の黄昏が訪れている。

 さて、、、そろそろ、、、行くか。。。

 べランダに干していたウエーダーとウエーディング・シューズを取り込み、そのまま玄関へと移動し、釣り支度を始めている。。。  いつの間にか、生活習慣のようになってしまった『晩飯前の釣り』。

 無意識の内にも流れるようなリズムで支度は整い、、、気付けば、、、玄関口からフル装備の毛鉤釣り姿で、広瀬本流の川辺に向かって歩き出している。。。


 3月、4月、そして5月と・・・・・今シーズンは自らの業務都合で、全く川辺に立てない日々が続き、、、広瀬本流にあれだけゴーゴーと流れていた 雪代水 も、、、気付けば、いつの間にか渇水している。。。

 5月初旬にあった記録的な豪雨による大出水の影響で、広瀬本流の流れは見た目にも大きく変わって、、、改めてまた、一から流れと向き合い、山女魚の着き場を探すことになるようです。


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 5月最後の夕暮れ。

18時45分を廻り、水面にうっすらと夕闇が降り始めた頃、小規模な シマトビケラ・ピューバ の流下が起こり、長い早瀬が流れ込んだプールの白泡が消える辺りでこれを待ち受ける、、、散発的な浮上斑紋を発見!。。。

 ズボ・・・ッ!    ガボ・・・ッ!

流れが左右に撚れる度に、白泡の下からシマトビケラ・ピューパが走り出すのか? この魚は突き上げるようにして、ライズを繰り返していた。。。


 マダラカゲロウ#16 を8xの先糸に結束した Nymphing のシステムを急ぎリーダーから外し、、、深まって行く夕闇にかざしながら、、、改めて、6xの先糸に結び換え、そしてシマトビケラ・フローティング・ピューパ#18を結束する。。。

 フロータントを毛鉤の頭部に擦り込んで、準備完了。。。

どれ、、、行くか。。。


 Review FC-8303 に組んだ Lamson LS1.5 より、 XPS DT-3F をライズ位置までのメジャリング分だけ静かに引き出し、投射準備に掛っている。。。

 まだ、あのライズは続いている。。。

「白泡までの早瀬の筋に毛鉤を入れ、、、微かに躍らせながら、、、あのライズ位置まで持って行ければ。。。」


 12ヤード程の1投射目は流れの筋を僅かに外れて・・・・・流れ下る毛鉤の脇で ガボ・・・ッ! と捕食音が響き渡る。

 このーーーーっ!


 流れ切った毛鉤を静かにピックアップして、、、、、再び、、、12ヤードの投射。。。

 既に、、、夕闇は川面を暗緑色に深く染めて、、、目線の先に着水した シマトビケラ・フローティング・ピューパ#18 も流れに紛れ、波間に見え隠れするシルエットで識別するのみ。。。

 ティップを微かに震わせながら、微弱なドラッグを掛けながら毛鉤を躍らせ・・・・・ライズの主を誘い続ける。。。


微かに踊り続ける・・・シマトビケラ毛鉤が先程のライズ位置へ差し掛かると・・・・・。
 
       ズボ・・・ッ!!


 一拍半を送り込み・・・  ラインを滑らせるようにしてセットフック!

   グゥ・・・ンッ!    グン。。。  グンッ。。。

   乗った。。。。。


 暗緑色に染まる黄昏の広瀬本流の川面に、、、一瞬、大きな白銀色が反転し、、、疾く重厚なローリングで流れ下っていく。。。

 この首振りローリングは、、、山女魚だ。。。


 こうして、、、5月最終の夕暮れ、、、川辺へ立てない間に想い続けていた・・・広瀬本流の山女魚と出遭うことが適いました。。。


この続きは・・・・・熱狂する6月の広瀬本流で。

皆さんも6月の良い釣り旅を。。。


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2012/06/01

道草

 5月も中ばを過ぎた頃、走行距離24万キロを数えた愛車・MAZDA-BJFWのブレーキ廻りから「 キイーーーーッ・・・ 」とブレーキングする度に耳障りな異音が発生して。。。

 いよいよ・・・来てしまったか?

先頃、吸気・点火系の不調で、エアフロメーター、イグニッション・コイル、プラグ・コード、プラグ、・・・と走行距離に見合った大掛かりな重整備から戻って来たばかり・・・で、愛車のエンジンがえらく軽快に回るモンだから、、、調子に乗って、少々クルマを振り回しすぎたか?

 毎度、愛車の面倒を見てもらっている 「新潟市・千原モータース」 のチーフメカニック/千原社長へ慌てて連絡を入れると、『 タイアがグリップの強力なモノへ代わって、このところ短距離での町乗りの機会も多くなり、ブレーキの使用頻度が以前より上がっていたようだから・・・ブレーキパッドの残量警告音でしょう。 ついでだから、使用限界に近かったブレーキローターと磨耗したパッドを同時に交換しとくと・・・宜しい。 』との回答。。。

 あタタ・・・!
これは、、、またまた「新潟-急行」 ( 注 : 愛車・BJFWが重整備を受けるため新潟・千原モータースへ回送されるコト・・・このところは発生頻度が高い。 ) だナ・・・。

 そんな事情で、今週始め、そして昨日と仙台から山形は飯豊町・R113沿いの「いいで道の駅」まで、クルマ入れ替えで千原社長と落ち合うため、夜間にそれぞれ片道125Km・2時間半をドライブするコトに。。。


Bjfw

※ もう10年にもなる・・・「庄内・温海川」取材の際に愛用の毛鉤道具を撮影したのが上。 背後に控えているのが、現在も自分の釣り旅を支え続ける愛車・BJFW。


 整備終わりのBJFWを受け取りに山形・飯豊へと向かった・・・昨日は、、、ちょうど、JR長町駅前・中国料理「楓林(ふうりん)」の定休日。

 上手い具合に、夕方早くから業務上がり出来たし、、、これから通り掛かる宮城・山形県境辺りで釣りしているハズのS氏の携帯へ連絡してみるか?

 プルルル・・・プルルル・・・プルルル・・・  「 はい? 釣れてないヨ。。。 」と瀬音をバックに電話口へ出た・・・こちらの事情が未だ解らない・・・S氏。

 現在地を確認すると・・・なんと、本当に通り掛かりの道沿いで釣りしているコトが判明。

 折角だから・・・夕暮れの天気も良いし、、、のんびりするのも久しぶりだから。。。
飯豊への移動時間の合間、、、18時過ぎのリミット時刻までほんの2時間少々、、、S氏と川辺で岩魚釣りして道草することに急遽決定!


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 名取川支流・北川の水位は芽吹きの季節とあって自分の予想以上に低く難しいコンディションとなっていましたが、着いたばかりの先行者の足跡を避け、、、竿抜けとなった深瀬を カワゲラ-Nymph #12 で底波を丁寧に探れば・・・幾つかの丸々と太った岩魚が顔を見せてくれて。。。


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 セットフックした大型の岩魚は、Lamson LiteSpeed 1.5 からラインを引き出しながら、ガンガンの深瀬をズ太いトルクで流れ下り。。。

 R.L.Winston DL-4 7'6" #3 が激しく撓みながら、、、岩魚のローリングに応酬する。。。

 8Xの先糸を庇いながら、流れ下る岩魚を追いかけ、自らも弱った足で大石を乗り越えながら下流へと走っている。。。

背後に、、、S氏の笑い声が西陽の傾き始めた川原へと響き渡っている。。。
 「 デけえヨ。。。 岩魚だ!  オオーっ・・・引くねェ。。。  あっはは・・・。」 


 ふと、、、急に思い立った「5月の道草」。
「道草」は、ナカナカに・・・ドラマチックな演出をしてくれたようです。


 6月も良い釣り旅を。。。
 

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