川風の釣り旅 2012 ~ 今日も どこかで
仙台の上空に雨雲は低く垂れ込め、やませ風の運ぶ冷たく淀んだ空に、ひとしきり小雨が降り募る朝。
毎春恒例となった「仲間内の気侭な釣り旅」支度が待つ玄関先から、暖かな布団へと逆戻りしたくなるような生憎の天候に、この春は釣り旅に出ていない自分が重なるようだった。。。
北の川での釣り旅を想いながら・・・・・前夜、眠い目をこすりながら久しぶりに巻いた マダラ Nymph-Fly は仕上がりが不揃いで。。。 こんな心許ない毛鉤が、懐かしい流れに泳ぐ山女魚達を誘えるだろうか?
約束のピックアップ時刻のだいぶ前から、ブッシュマスターFとJR長町駅前・中国料理「楓林」のマスターS氏の乗ったクルマは玄関前に横付けされていて、、、釣り支度で一杯になったダッフルバッグを積み込みながら互いに交わす「おはよう!」の声には、それぞれの優しい気遣いとこの釣り旅への期待が込められていた。。。
ブッシュマスターFのドライブするクルマは東北道を北上し、岩手県境を越えたところで雨脚はさらに強く、そして霧までも。。。
ワイパーは忙しく行き来して、雨に霞む風景をバックに車載音源から、ブッシュマスターFが熱狂的な小田和正ファンとなっている奥さんから借用してきたという 「 小田和正 / 今日も どこかで 」 が釣り心に染み入るように流れ。。。
やませ風の影響を強く受ける北上山地の流れ、、、懐かしいH川へと、悪天候の中・・・クルマは向かって行った。。。
記憶違いで途中の道に幾分迷いながら、、、やっと到着したH川は記憶のままの佇まいだった。
早速、やませ風による冷たい雨が降る中で、ヘビーウエイトのフリースを着込み、熊鈴を腰にぶら下げ、そして雨具を羽織って釣り支度を調え、H川の中ほどにある目ぼしい地点で一人下ろしてもらう。
毎度『時間を気にせず、存分に山女魚釣りをしてみたら・・・』というブッシュマスターFと「楓林」マスターS氏の心遣いに深く感謝!
ピックアップ時刻を確認して、さらに上手の流れへと向かう2人が乗ったクルマを見送れば、、、、、今は亡きカミさんの面影とH川に吹く川風が道連れ。
この春も、、、川風の吹く釣り旅、、、に出られたことへ、心の中で手を合わせて。。。
川辺で R.L.Winston DL-4 7'6" #3 に装着した Lamson LS1.5 から XPS DT3 を静かに引き出し、8Xの先糸へ先夜巻いた Nymph-Fly #16 をフリーノットで結束して行くが、、、、、進んでしまった老眼と流れを見た興奮で幾度も作業は後戻り。。。
釣り心は静かにそして穏やかに沸騰を始め・・・加速して行く。。。
自らの山女魚釣りが幾重にも記憶から呼び覚まされて。。。
流れを遡行しては、、、底波に入れたNymph-Flyからの微かな魚信を拾い、、、ラインを滑らせながら穏やかなセットフック。。。
すると・・・流れの中に白銀色が煌き、グングンといった太くコシのある疾いローリングで流麗な春色を纏った山女魚が姿を見せる。
雨の中をひとつずつの山女魚と向き合っていると、、、もっと・・・その先の流れを・・・と、、、さらに釣り心も逸っている。。。
いつか釣り場でなじみとなっていた、湧き上がるような・・・あの高揚感が再び蘇っていたようです。
15時を過ぎた頃、 「 小田和正 / 今日も どこかで 」 の歌詞にあるような晴れ間が急速に広がり始め、暖かな日差しも戻って来て、H川の活性は一気にヒートアップして。。。
暖かくなったH川の枯れ葦の上空にループが一往復して投射されて。。。 再びそこから移動して行く。。。
ブッシュマスターF、そしてS氏の変わらない個性とそれぞれ釣りの充実を感じさせる川辺での足取りが今年もまた、、、自分の記憶となって残りました。
3月から続いていた休日無しな状況も一段落して、やっと広瀬本流の川辺通いに戻れそうです。
先日、夕暮れ時の試し釣りの折、白濁した流れで出逢った 広瀬本流の山女魚 を最後にご紹介して。。。
永い休筆にも係わらず、立ち寄り続けて戴いた皆さんに感謝を込めて。。。
良い釣り旅を。。。
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コメント
その時、その場に立っていたから・・・見えてくる、実感するコト。
一人で山女魚釣りしていると、そんなワクワクするような発見や出来事にちょくちょく遭遇しています。 そんな時が「 人生における贅沢な時の過ごし方なのだ 」と実感したり。。。
毛鉤釣り師にとって、それらの貴重な経験の積み重ねが、、、さらに自分を突き動かして、現在も川辺に立ち続けている・・・ように思います。
しがらみや障壁・・・なんてのはうっちゃって、、、
まあ、気楽に行きましょう。
毛鉤釣りの人生も一度きりですから。。。ね。
投稿: 管理人 Nob | 2012/05/26 22:44
久しぶりの川便り、乾いたこころに清涼剤のように染み渡りました。
俗世のしがらみや障壁を乗り越え、また川に行きたくなりました。
投稿: amunakata | 2012/05/26 22:03