夕暮れの衝動
風の弱い穏やかな天候で迎えた早春の夕暮れ。。。
東北道をひた走るクルマのダッシュボードのデジタル表示は既に17時を15分も過ぎていた。
早春の陽が奥羽の山並みに掛かった薄雲へ隠れ始めている。。。
アクセルをもう一踏みして急がねば・・・。
寒々とした薄暮の川面に一時だけ起こるライズを見届ける為、、、取引先との企画打合せを早々に切り上げ、クルマに飛び乗り川辺へと駆け付ける自分は・・・傍から見ればまさに「大バカモノ!」だ・・・とつくづく思う。。。
宿題をほったらかしにして、近所の池まで釣竿を担いで自転車を飛ばしていた小学生の頃の自分と何ら変わることの無い ココロを鷲掴みにされた「魚釣り」への衝動 は不惑を随分過ぎても未だに。。。
目的の里川に到着したのは17時40分過ぎ。
到着と同時に、運転席から走り出るようにして、いつもの釣り支度を急ぎ整え、あっという間に川辺へと駆け付けている。
穏やかな暗緑色に染まる薄暮の川面にはライズが既に始まっていた。
ピシュ・・ッ! ポッーーーン! モヤ・・・ッ。。。。。
R.L.Winston WT-804TMF のリールシートに収まる Hardy ThePrince 5/6 から XPS/DT4 を引き出し、8Xの先糸へフリーノットで ヤマトビケラを模した#20のディープ・スパークル・ピューパ を結束して行く。
先夕、目にした小型のヤマトビケラ・ピューパを水面下に追い続けた幾分大型の魚のライズ・シーン。。。
目前で起こるライズに興奮した指先の毛鉤は、夕闇 と 老眼 が邪魔をして先糸がなかなか通らない。
急がなければ・・・・・ライズが終息してしまう。。。。。
最後の仕上げは・・・米粒大の極小カミツブシを毛鉤から30cmほど上に。。。
よ~し、これで準備完了!
水面下でモジルようにして起きるライズには、、、この夕暮れのヤマトビケラの羽化に紛れた 極小のディープ・スパークル・ピューパ がテキメンだった。。。
深瀬の上手にある大型の底石のヨレで繰り返されるライズに向かい、、、毛鉤が投射される。
暗緑色の川面にカミツブシの微かな着水斑紋が起こり、、、そして、ハッチングを模した50cm程のドリフト。。。
或る一瞬、、、、、インジケータを付けない先糸が微かに押さえ込まれたように流れへと逆う・・・
スパークル・ピューパ特有の山女魚の魚信。
静かに WT-804TMF の穂先で聞きながら、バット側のトルクでラインを滑らせるようにセットフック!
グン・・ッ! 乗った。。。。。
夕暮れに沈む暗緑色の川面下に白銀色が反転しながら、疾く重厚なローリングで山女魚は流れ下って行く。。。
この後、夕闇が訪れるまでの僅かな時間でしたが、幾つもの山女魚そして野生化した虹鱒が極小のディープ・スパークル・ピューパに反応していました。
先夕の釣りでどうしても解けなかった課題が、今夕のフィールドワークで少し解き明かされ、、、、、自分の中の記憶にまた一つ経験値として収められて行く。。。
真理は遠く深く そして 挑戦し甲斐のある ・・・ 自らの地平線を捜し求める釣り
自分にとって、そんな一瞬一瞬の回想シーンが 「魚釣り」への強い衝動 に繋がっているようです。
春の釣りはこれからです。。。
4月の良い釣り旅を。。。
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