忘年の釣り
師走もいよいよ押し迫って・・・朝一から延々と続く業務・・・を昼過ぎに“強制終了”して、大鱒がライズを繰り広げているはずの管理釣り池へクルマを飛ばし駆け付ける。。。
しかし、ここ数日、冬型の気圧配置による寒気の訪れで朝に晩に氷点下まで下がった釣り池、、、冬の冷たい雨が今にも降り出しそうな鉛色の空の下で水面は鏡のように静まり返り、目指す大鱒達も池底にじっとしていた。。。
先行していた 中国料理・楓林(仙台市太白区・JR長町駅前)のご主人S氏とS氏の釣り仲間Wさん は竿を休め、丁度レストハウスで一休みの最中。
あれっ?もう一休みすか? もしや・・・状況が良くないのか?
早速、尋ねると『朝からあまり反応良くなかったけど、朝の内に#20のミッジで大鱒を2つ出したよ。』とS氏。
『でも、、、岩魚や山女魚はユスリカにライズしてるから結構楽しめるよ。 早くやってみたら?』と意味深な、それでも釣り場に居る時の心から楽しそうないつもの笑顔を向けてくる。。。
う~ん、、、S氏も苦戦する状況なら、、、本腰入れて掛からないとヤバそうだナ。。。
鱒狙いの際の相棒、いつもの馴染みとなった DiamondBack ClassicTrout-Custom 8'2" #3 を丁寧に継ぎ、Hardy Marquis#5 に収納している DT#3 をガイドへ通す頃には心が決まっている。。。
新たに継ぎ直した7Xの先糸へフリーノットで#19の ソフトハックル・イマージャー・マイクロ を。。。
後は、、、池端から距離を置いて、摂餌中の回遊するヤル気のある鱒を探し、その面前に毛鉤を投射しては反応を確かめて行くだけ。。。
一投射、、、また一投射、、、と、グリップから伝わる愛竿の撓りとその先で展開するループの動きを腕全体に感じながら、穏やかに、、、そして丁寧に、、、目指す大鱒のコーンビジョンの端ギリギリを狙って。。。
或る一瞬、、、先糸に結ぶ毛鉤の行方に自らの釣り心は乗り移り・・・そして、シンクロしている。。。
自らの意識が大鱒の視界へと入って行く。。。
釣り心の傍らには Mr.ジョニー・ローガンが見せた円熟の柔らかなフライ・キャスティングの姿 が、、、もう一方に Mr.レオン・チャンドラーの伸びやかで大変正確だったソフト・プレゼンテーションのシーン が立ち並んでいる。
柔らかに・・・伸びやかに・・・と記憶は語り掛けてくる。。。。。 もう20年以上も昔。。。。。
再び、、、穏やかに、、、そして丁寧に、、、15ヤード先へと釣り心の乗り移る毛鉤を運び続けて行く。。。
不意に、、、大鱒が視界の隅に入った毛鉤へと反応して水底から浮上し、、、水面直下に在った極小の毛鉤を吸い込んで急速潜航した!
鱒の反転を見送りながら・・・ラインを滑らせ、確信をこめ丁寧なセットフック!
グウ・・ンッ! 乗った。。。
水面下に巨きな銀色が煌めき、水輪は拡がり、、、ラインは強く疾く引き出されて行く。。。
ギッ、、、 ギイィーーーーーーーーーーーツッ、、、、、
Hardy Marquis#5 の甲高い高速で長息に響き渡る危険な逆転音。。。
7Xの先糸は持つだろうか?
幾つかの大鱒とやり取りして夢中だった視界に師走の夕暮れの闇は訪れ、釣り池の水面を覆い隠し、、、フト、我に返るとタバコを吹かしながらS氏とWさんが傍らに立っていました。
穏やかなS氏の笑顔が『もう帰ろうか?』と諭すように目前で起こったライズへ向けられ、Wさんも頷いて。。。
こうして、S氏と「また近い内に釣りしてみたいですね」と約束していた忘年の毛鉤釣り。。。が実現して、ほんの少し自分の肩の荷は下りたようです。
Sさんが来春、、、心待ちにしている ObaraRod製 7'3"#3 3P の竹竿が上がって来たら、また川へ一緒しましょう。。。 きっと・・・良い山女魚竿に仕上がってくる筈ですよ。。。
またコカゲロウの舞う何処かの川辺で、、、再び。。。
皆さんの良い釣り旅を。。。
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