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2007/11/26

陽だまりの翡翠(かわせみ)~荒雄川

 先週半ば、北日本を襲った猛烈な寒波の影響で仙台でも2日間ほど真冬のような寒さに。。。
そして、この冬初めての初雪も本格的に舞い、クルマも冬タイア(スタッドレス)に急ぎ履き替え、いよいよ冬本番の季節を迎えていました。  

 気温が氷点下近くまで冷え込んだ夜、パソコンに向かって作業していたら・・・・・ふと、、、宮城県内でも指折りの積雪で有名な鬼首・荒雄川辺にも多くの雪が積もったに違いない・・・・・とふるえる寒さの中でぼんやりと感じていました。

 冬の初めに小規模な雪が降っては解けて、この雪代が川へ入り、急激な水温の下降を幾度か迎え、、、活発だった川虫たちの羽化行動も萎んで行き、、、鱒達の食餌活動も沈んで。。。川が徐々に冬の表情へと移り変わって行く。。。寒さと静寂だけがあるモノトーンの世界へと。

 この秋10月・11月は、極小毛鉤によるライズ・ゲームに夢中でしたが、、、そろそろ雪の季節を迎えて、極小毛鉤を愉しめるシーズンも往こうとしているようです。


Dsc02410 この3連休中も休み無しでちょいと業務に忙しく、川辺の放浪へ出掛けるのも諦めムードだった昨夕、帰宅してぼんやりとTVニュースの天気情報を眺めていると・・・・・お天気キャスターさんは満面の笑みで『明日は全国的に小春日和の陽気で晴天に恵まれるでしょう。』・・・・・だって!

 いや~、、、、、どうすっかナ。
しかし、なんとも上手いコトに、遣りかけだった制作作業は月曜出しなんて急ぎじゃ・・・無かったよナ。

なるほど、、、、、そうと聞いたら、小春日和の陽気で雪代が出ようが・水位が上がろうが・鱒の活性が下がろうが、、、やはり、、、行かずばなるまい。。。荒雄川へ。。。

 デスクの上から煮詰まり気味だった遣りかけの作業資料一式を片付け、、、そして、、、さっそく不足気味だった極小毛鉤のタイイングを開始!

明日は毛鉤釣りに出る・・・という高いモチベーションさえあれば、極小毛鉤の5本や10本のタイイングはなんてコトありませんやネ?!

Dsc02411 前夜、突然思い立った極小毛鉤巻きの作業に励み過ぎたせいか? 不覚にも目覚めたのは午前9時。

 そして、あれこれ支度を整えてクルマを走らせ、荒雄川の川辺到着が午前11時45分。
荒雄川の流れる鬼首地区は雪を頂く奥羽山脈越えの西風も吹いて、小春日和の陽気までとはいきませんが、川辺にも穏やかな冬晴れの陽が差し込み、春先のような穏やかな風景の中、まばらにトビケラが飛び交う川面に美しい蒼が一閃して、目を追えば翡翠が飛び去って行きました。

 さあ~て、、、
ライトウエイトとミッドウエイトのフリースを重ね着して防寒をバッチリにして・・・と。

 大鱒の居る荒雄川ではなじみになった DiamondBack "Classic Trout-Custom" 8'4" #3 にDT#3を収めた HARDY FeatherWeight の道具建て。  そして、先糸を含めて全長で18'でまとめた7Xのリーダーシステムに#22のコカゲロウ・クリップルをフリーノットで結束して。。。準備完了。 

 では、、、日頃の運動不足の解消?と川辺の偵察を兼ねて、まずはしばらく歩こうか?

C&R区間中ほどのP位置から川辺に下り、そして区間最上流となる堰堤まで岸沿いを静かに遡行しては目ぼしい平瀬・深瀬に定位する鱒の姿を探しますが、あいにくの雪代が入り込んだ川面にはライズを誘発するコカゲロウのハッチも見えず、、、、、これを追う鱒の姿も見当たりません。

 この様子だと・・・・・水面下のカディスの釣りになるか。。。

先程から散発的にパタパタと川面の上空を行き来するのは コガタシマトビケラ と ウルマーシマトビケラ らしき個体ばかり。。。この状況だと鱒達の関心もこのトビケラ達の流下に向いてるはずだ。

 鱒はシマトビケラが羽化する際に流下コースとなる長い平瀬に続いた堰堤プールのヒラキが定位位置だろう・・・と読み直し、通り過ぎて来た堰堤下をそれぞれ探してみると・・・・・長い深瀬に続く落差の低い堰堤下白泡の切れ目の深くにチラチラと見え隠れする幾つかの大鱒の姿を確認。

 流れの中で左右にブレながら、時に大きく流れを外れてまで摂餌する様子から・・・流下するカディス・ピューパが流れに揉まれて羽化してくるところを鱒達は待っている。


Dsc02413 先糸に結ぶ毛鉤を スパークル・ピューパ#18 に換えて、口に含んで唾液で湿らせ、そして鱒の定位している位置を読み、白泡の中へ幾分強めのターンで投射。

  上手く行けよ。。。

 微かにウエイトを噛ませた毛鉤は流れに揉まれながら鱒の定位置へと流れて行く。

水面下に見え隠れする大鱒の様子と幾分テンションの掛かったリーダーの変化に集中していると、リラックスした様子の大鱒が視界に入って来たスパークル・ピューパを吸い込むのが見えた!

 遅れて、、、7Xの先糸にも水中で何かが摘んだような、そんな微かなシグナルが。。。


 スローな竿全体のトルクを使って、短くストロークそして確信を込めたセットフック動作!

   グウン・・・ッツ!   乗った。。。。。

 DiamondBack "Classic Trout-Custom"は大きく激しく撓り込み、カディスを捕食して強烈な大鱒の躍動を竿全体で受け止めている。

   グン、、、

   グウン、、、ギュウーーーーーーーーーーーーッ、、、、、、、、、、、

 みるみる手元のラインが流れに引き出されて行き、その先端が流れの中ほどに突き刺さって。。。。。

大鱒のトルクフルなローリングファイト    グウ・・・ン、、、ゴン、、、、、グン、、、、、
そして、強い流れの中で巨体を持ち上げ激しいジャンプを立て続けに   ドッパーン、、、ドッパーン、、、

チイーッ、、、チイイイーーーーーッ・・・・HARDY FeatherWeightの高速で回転する激しい逆転音がその動きに連動して。。。

 確かに、、、あの大鱒が7Xの先糸に留まっている。。。#18の鉤は持つだろうか。。。


Dsc02416 繊細な道具建てを庇いながらそれでも幾分強めに遣り取りして、、、雪代の流れから大鱒をランディングしてみると、虹色が薄れ始めた太い体型が印象的な美しい荒雄川の鱒でした。

 この後も、穏やかな冬の夕暮れが訪れるまで、シマトビケラ の流下に合せて流す スパークル・ピューパ と ディープスパークル・ピューパ はそれぞれ活躍して、いくつもの荒雄川に棲む美しい鱒との出会いが在りました。


 鱒の反応を確かめながらサイトフィッシングによる水面下の釣り・ニンフィングは難しいけれども、その時々の傾向や捕食パターンを上手く解き明かせれば、それは凄い釣り・愉しい釣りになりますね。

 本当に久しぶりで鱒とリーダーと先糸の変化を読んで魚を掛けましたが、う~ん、、、やはり、、、これも愉しいんだよナ、、、と自ら再確認させられる釣りとなりました。

 未だ大学時分、水棲昆虫のハッチの多彩さに触れニンフィングへと強烈に入れ込んでいた時期に出逢って大きな影響を受けた 山岸行輝氏の名著『トラウトフライUSA』~産報出版~ をこの冬の禁漁期間にでも読んで頂けば、ニンフィングによる鱒釣りの深みとその奥深さの一端に触れられると思います。  興味が在る方はぜひ、どうぞ。


 あと少しで、荒雄川もシーズンが終りますね。
月末は何とか天候が持ちそうですから、時間が出来たら2007シーズンの河川における有終の釣りを楽しんでみては。。。

11月の良い釣り旅を。。。


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