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2007/10/19

10月のライズリングふたたび~荒雄川

 夜明け前の早朝5時、携帯の目覚ましアラームが鳴り、未だ布団の中で夢心地の自分へ隣家の屋根から響くやわらかな雨音が届いている。  外では穏やかな秋雨が降っているようだ。。。

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 仙台市太白区のJR長町駅前にある「中国料理 楓林(ふうりん)」のご主人S氏と約束していたAM5時30分の出迎え時刻まで、まだ30分も在るが、、、きっと気の早いS氏のことだから、既に到着して待っているハズ。。。さて、そろそろ、出掛ける支度をしないと。。。

 しかし念の為、、、出掛けに河川状況を確認しておくか?とパソコンを立ち上げ、行き先である 宮城県大崎市鬼首(おにこうべ)の天候 と 荒雄川C&R区間 の水位について情報集めを約束の刻限まで。。。

 宮城・西部/山沿いの天候は午前中のうち雨が降ったり止んだり・・・そしてお昼頃から晴れ間が出るとの予報。 荒雄川のテレメーター水位はここ2日程は変動無く安定したまま・・・。  こいつは・・・ナカナカの釣り日和。。。

 雨降りの中を玄関先まで出てみると・・・先日の待合せ約束から荒雄川での釣りを楽しみにしていたS氏は、予想通り、、、30分も早めに着いてクルマの中を待ってくれて、生憎のこんな天候でも「やあ、おはよう! 雨降ってるね!」の声に今日の釣り旅への期待が籠もっているようだった。。。


 先の寒河江C&R区間で見た コカゲロウ のハッチ情報を入れとこう・・・と、その翌月曜、「楓林」の昼休みにS氏を訪ね、寒河江川におけるコカゲロウのハッチを話込むウチに、、、何時の間にか『荒雄川C&R区間ではコカゲロウのハッチどうだろう?』・・・"魅惑の議案"がS氏より出されるに至り・・・この議案については現地で確認せねばと急遽、予定されていたS氏の釣り旅へ同行するコトとなった次第。。。

 まあ、今回の釣り旅に出る理由を色々言い訳のように挙げたけれども、、、結局のところ[何時でも毛鉤釣りが出来れば・・・]それが本心。。。  この想い、西洋毛鉤釣りの愉悦のドロ沼へどっぷり浸かった人間だけが理解できるコトなのかもしれません。

 こうして突然決まった予定でしたが、俄然ヤル気が湧いたその晩は、先日の寒河江川で効果を認めた・・・羽化途上を暗示するコカゲロウの毛鉤巻きを頑張り、S氏にも分ける分を含め12本ほどの極小毛鉤が出来上がりました。


Dsc02359_2 途中、日釣りの遊漁証を購入しに立ち寄った地元のお店で「雨降ってるのに釣りするのかね? 券が無駄になるよ?」と声を掛けられ『雨降ってると釣り人も少ないと思って・・・』なんて言い訳をし、、、午前8時30分過ぎ、荒雄川C&R区間の川辺へ到着。

 車から降りると・・・雨降りの中でジワジワ肌寒さが忍び寄ってくる。
う~ん、、、こいつは、ダラダラと日中掛けてのコカゲロウのハッチが期待できそうだ。。。

 川辺には、、、こんな少しの雨降りくらいで挫けなかった釣り人の姿が。。。あちらこちらに見えています。
雨降りのウイークデーだと云うのに、この釣り人の数にS氏も自分もビックリ。。。いや~、皆さんホント好きだね~。。。

 支度を手早く済ませ、流れの筋毎にハッチとそれに対するライズを探しながら、ゆっくり遡行を開始。

穏やかな流れの底が見通せる膝下程度の平瀬では特に川辺から離れ、姿勢を低くしながら、ポジションと角度を変えてはヒラキ側にある底石の1つ1つを偏光グラス越しに確認して、そこに定位しているはずの鱒を探して行く。。。

 この状況なら、朝一で他の釣り人が流れに立ち込んだり岸辺をバタバタと歩き廻っていなければ、、、きっと鱒達は、平瀬の流れでハッチしてくるコカゲロウの流下を待っていることだろう。。。


Dsc02371_2 午前10時30分を廻って雨雲の間から少しずつ秋の陽が川辺に差し始めると、、、、、肌寒かった気温がほんのり暖まり始め、、、、、川面には極小のユスリカが走り出した。

 すると、、、ところどころに設けられた落差の低い堰堤の落ち込みの白泡直下に小型の鱒らしい姿が、このユスリカを追いかけるようにして見え隠れ始め、水面を割るまでのライズにはならないモノの水面直下に定位しては時折魚体をクネらせ、流下してくるピューパを捕食する度にギラッと白銀色を反射させている。

 そんな小型の鱒達の様子をしばし見入っている内に随分時間を食ってしまい、一つ上の堰堤下を探っているS氏に追い付こうと川辺を静かに行くと・・・・・漬物石サイズがごろごろ入る踝上の平瀬ヒラキで起きたライズを発見。。。

 このライズ位置の水面を更に凝視していると・・・・・ヒラヒラと疎らに舞い始めた待望のコカゲロウの姿が!

 始まった!  朝からこの時を待ってたヨ。。。。。賢者のいよいよ登場時刻だナ。。。
時計を確認すると午前11時を少し廻っていた。

Dsc02368 コカゲロウが流れに姿を見せると、それまで静かな川面に鱒達の生面反応が現れ始めて、、、自分が姿勢を低く保ち、そして川辺から少し離れて気配を隠していれば大型の鱒まで岸際の底石まで見通せる緩流へと姿を表し、そこへ定位したままコカゲロウの流下を待っているのだった。。。

 おお~っ、、、今、入って来たこいつは大型の鱒だナ。  45クラスか?
いや、、、待て、、、その直ぐ下流の底石際にも、、、同じサイズの鱒が既に定位している。。。う~ん、こっちの方が一回りデカイか?

 やっ!、、、、、そのまた先の流れの底石にも鱒が入っている。。。


 視界を低く膝付いたまま観察を続けていると、、、現れた鱒達はコカゲロウが多数流下して来る流れのベスト・ポジションに定位し、その姿勢は左右にブレる事無く、その僅かなフィーディング・レーンに入ってくるイマージャーだけを選択捕食している。。。

 定位位置の流速は緩いが、鱒達にはそれを補って余るほど有利な水の透明度と複雑に入る底石が起こす複雑なスリックが極小の毛鉤釣りを難しくする。

 いや~っ、、、ヤルもんだナ。 荒雄川の鱒も。

これまで、相当期間に釣り人が投入れた毛鉤で釣っては放され、、、そんなコトを繰り返し学習するウチに毛鉤に対して賢くなって行った様子が捕食位置の選択からも伺える。。。


Dsc02383_2 極小コカゲロウ毛鉤を流し込んで大鱒を攻略するために・・・特に用意していた DiamondBack "Classic Trout-Custom" 8'4" #3 にDT#3を収めた HARDY FeatherWeight の道具建て。  そして、先糸を含め全長17'超となる7Xのリーダーシステムに#20が標準サイズとなるコカゲロウ・クリップルをフリーノットで結束。。。

 手前の岸際の緩流に定位し、、、直前に、一発だけ流下するコカゲロウ・イマージャーへとライズした大鱒に向かって・・・。

 鱒の視界にラインの影が入らぬよう岸沿いと平行したフォルスキャスト1往復で定位位置まで12ヤード程のメジャリングしたラインを引き出し、そして、ライトカーブ、、、僅かに上流側へとリーチ。。。

 極小のコカゲロウ毛鉤がターゲットとしていた本来のフィーディング・レーンから10cm程、流芯側を漂っている。
しかし、、、鱒に悟られぬよう、そのままドリフト。。。。。リーダーが複雑な底石による反転流に捕まったら、すかさずフリップ+メンディング、、、、、
 毛鉤は確かに大鱒の視界へと自然に入って行った筈だが。。。フィーディング・レーンを外れて流下する毛鉤にはピクリとも動かない。。。

 鱒の視界から完全に流れ切った事を見届け、、、再び、、、ライトカーブ、、、僅かに上流側へとリーチ。。。


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 よ~し!  今度は入った!
  
確かに極小のコカゲロウ毛鉤はフィーディングレーンに乗って先の捕食位置に向かってフラフラと押し流されて行く。。。。。

細心のドリフト。。。。。リーダーが複雑な底石による反転流に捕まったら、すかさずフリップ+メンディング、、、、、

 いい!  そのまま行け・・・行け!  入って行った!!


 ユラッ!・・・・・と大鱒が定位位置からその姿を浮上させ、視界へ入った水面の極小毛鉤に向かって静かに接近してくる。。。。。

水面直下で、、、躊躇い勝ちに毛鉤を見上げて、コンパウンド・ライズのフォームでその鼻先を僅かに水面へ出しながら#20のコカゲロウ・クリップルを吸込み、そして、ゆったり反転しながら定位位置へと潜航を試みる。。。。。


 大鱒が反転したのを見届け、、、更に一拍送り込み、、、ラインを滑らせながらのセットフック!

   グン・・・ッツ!   乗った。。。。。

 DiamondBack "Classic Trout-Custom"が大きく撓り込み、強烈な大鱒の躍動を竿全体で受け止めている。

   グン、、、グウン、、、ギュウーーーーーーーーーーーーッ、、、、、、、、、、、

 みるみるラインが流れに引き出されて行き、その先端は対岸のキワまで延びている。。。。。
チイーッ、、、チュイイイーーーーーンッ・・・・FeatherWeightの高速で回転する激しい逆転音がその動きに連動して。。。
 確かに、、、あの大鱒が7Xの先糸に留まっている。。。#20の鉤は持つだろうか。。。


 流れを行ったり来たりしては繊細な道具建てを庇いながら丁寧に遣り取りして、、、何とか流れから大鱒をランディングしてみると、側線沿いの虹色が強く入った魚体の状態も整っている美しい荒雄川の鱒でした。


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 この後もお昼過ぎまで、同じような流れに定位する鱒の姿を探しては極小のコカゲロウ毛鉤を流し込み、反応して来る大鱒とのライズ・ゲームへ向かい続けていました。 
 上手く行ったり、、、気付かれて失敗したり、、、そんな繰り返しで、「中国料理 楓林」のご主人S氏との心地良い釣り旅でした。


 先回の寒河江川そして今回の荒雄川と訪れてみて、今更ながら、、、秋も遅くに活躍してくれる極小毛鉤でのライズ・ゲームもナカナカ・・・と深く感じています。

日頃、おざなりになった感のある・・・毛鉤釣りにおける、、、1投射目、、、川歩き、、、そして魚を見付ける視点がどれだけ大切なことなのか・・・そんなコトを釣り人に痛感させてくれる奥深いテクニカルな要素が満載の釣りなのですから。。。

 折角ですからブラインドでやみくもに水面下をさらう釣りは、また別の機会に取って置いて、極小の毛鉤を結び穏やかな川辺に鱒を探してみませんか?

 いずれ、極小の毛鉤で楽しむ皆さんと10月の寒河江や荒雄の川辺でお会い出来れば嬉しいです。 


 10月の良い釣り旅を。。。。。


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