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2007/08/22

夏時雨の山女魚

Dsc02264 朝、起きてみると秋田上空には寒気が入り込み、天候も不安定になって今にも降り出しそうな真っ黒な雨雲が掛かっている。  この朝のテレビでは、秋田県南部地域に大雨洪水警報が出たとニュース速報が流れていた。

 この夏、何とか遣り繰りしてデッチ上げた?自分の業務休暇は3日。  前後1日ずつはカミサンの実家がある秋田~仙台の車移動で消化してしまう為、自由な日は1日だけ。  川辺に立とう!と期待していた待望の日は・・・朝からあいにくの天候だった。

 ゆっくりと朝食を摂りながら、岳父から河川情報を仕入れ、釣り支度を車に放り込んで目指すB川へ向かって走り出すと、、、フロントウインドーに、、、、、ポッン・・・ポツ・・ポツ・・ザアー・・・・・と雨が。。。。。

バシャバシャと降り注ぐ雨は、間も無くパケツをひっくり返したような大降りに・・・。  ワイパーをHIにして作動させてやっと前方視界を確保するような激しい雨。。。

   ありゃ~、、、こいつはマズイな!   B川の川辺までこんな降りだったら・・・釣りどころじゃ無いナ。。。

 走り続けながら、上空を見上げて、、、代わり映えの無い空模様と雨の振り具合にため息をつき・・・・・次にUターンできる場所が見付かったら戻ろう。。。そんなふうに何度も思いながらも・・・・・ひたすら走り続け、遂にB川の川辺に到着してしまった。

 B川上空では、ところどころ雨雲に切れ目が見え、時折僅かに青空が覗いてくる。  この雨も先程から降り始めたばかりらしく、水位は未だ平水の状態で落ち付いているが、間も無く大雨による増水が始まるだろう。

 増水してにごりが入ってくるまで僅かな時間になるが、折角来て見たんだからから竿を出していこう・・・・・と本降りの中を車から走り出て、ズブ濡れになりながら釣り支度を整え、濡れついでの僅かな時間の釣りだからと雨具も付けずに川辺へと降りた。


Dsc02257

 片岸は広葉樹の森、そして片岸は葦原になった膝上程度の瀬続きの区間、この雨で落下してくる昆虫を狙う大型の山女魚が定位しそうな底石が隠れる岸辺の藪際を#16・クリップル・ビートルで足早に狙って行く。  

 雨の中で久しぶりの出番となった広瀬本流仕様の REVIEW FC-8303改 のスローで美しいベンディングカーブから生まれるゆったりとしたトルクのあるループ、、、フォロースルーで大きく上流側へリーチして、、、続くパドルメンド。。。

  12ヤード程の距離を置いた3投射目、丁寧に毛鉤を藪の際に流し込んで、、、モコリ!と流れ出しで静かに吸い込むようなライズ!

  一拍送り込んで、穏やかにラインを滑らせながらバット側のトルクでセットフック!

  ドスッ! グン・・・グン・・・ギューーーーウッ・・・

    乗った。。。。。

  雨粒が水面に作る水輪のレンズ越しに流れを疾る山女魚が明滅している。


この雨がもたらした増水の水温低下と流下する陸棲昆虫の増加が山女魚達の活性を高めたようです。
この後も、岸際のヤブの際で次から次へと山女魚達の反応が・・・・・。

 5匹目の山女魚をリリースした頃から雨の降り方が一段と激しくなって、雨具を付けないで川辺に佇んでいると冷水のシャワーの下に居るようです。  B川の水位も見る見る増え始めて来ており、落ち葉が流れ始めていました。


Dsc02259_2
 もう、、、そろそろ、、、川から上がらないと・・・ヤバイな。  水色も薄ニゴリが入り始めてる。


 いや、、、あの先のポイントだけ、、、あそこをやったら・・・・・。
こんな大雨の中、再びこの流れを目指したのは・・・未だあの山女魚が残って居る・・・と確信が在ったからでした。

 そのポイントは先回、このB川を訪れた際、増水した流れに大型の山女魚を目撃したポイント。
#16・ビートルをヤブ際の緩流と速い流れに挟まれた僅かなフィーディング・レーンへ流し込むと、底石の前から悠然と姿を現して捕食に入りましたが、毛鉤にほんの僅かドラッグが入ったのを見て、反転し、その姿を隠した大型の山女魚、、、威風堂々とした百戦錬磨の老練な山女魚、、、そんな出会いでした。


  大粒の雨に叩かれながら、6Xの先糸に新たな毛鉤を結び換えて、、、浮力剤を施す。

  増水している流れの立ち位置を見極めながら、静かに中腰で忍び寄って位置決め。

  FC-8303改の撓りを感じながら、モーションのゆったりとしたバック・キャストから続く15ヤードのフォワード・キャスト。
 
  #16クリップル・ビートルが目指す流れに入り、パドルメンド、、、もう一度。。。

  雨粒が落ちて騒ぐ水面を毛鉤はドリフトしている、、、、、増水の中、見える! 見えている!  あの山女魚が、、、アイツが、、、毛鉤を眺め上げながら、喰うべきか?躊躇している。  クウーーーッ・・・喰え、咥えろ。

 
    あーーーッ! ちくしょーーー! ダメだ!  毛鉤は流れ切ってしまった!


  毛鉤を引き寄せ、水の中で揉んでから改めて、パウダー・タイプの浮力剤をインジケーター先端にだけ刷り込む。  こうすることで・・・水面下に入っている毛鉤が強調されるとそれまで躊躇していた山女魚が反応することを・・・何処で覚えたんだっけ?  まあ・・・とりあえず、今はこの手を試すのみ・・・ダ。


  再び、、、、、FC-8303改の撓りを感じながら、モーションのゆったりとしたバック・キャストから続く15ヤードのフォワード・キャスト。
 
  #16クリップル・ビートルが目指す流れに入り、、、パドルメンド、、、もう一度。。。もう一度。。。

  雨粒が落ちて騒ぐ水面を毛鉤はドリフトしている、、、、、増水の中、見える! 見えている!  あの山女魚が、、、アイツが、、、毛鉤を眺め上げながら、喰うべきか?躊躇している。  このーーーっ・・・喰え、咥えろ。


  もう、、、流れ切る、、、という刹那、大型の山女魚は諦めたように反転し、そして大きい動作で毛鉤を吸い込んだ!


  一拍送り込んで、穏やかにラインを滑らせながらバット側のトルクでセットフック!

    ドスンッ!    
    グン・グン・グン・・・グン・・・・・ギュウーーーーーーーンッ・・・

    やった。。。乗った。。。。。!


  増水して笹ニゴリの水面を切り分けて先糸が強く疾り、大型の山女魚が重厚なローリング・ファイトで流れ下った。  FC-8303改は大きく撓みこんで山女魚をいなし続けている。  白泡とニゴリの水色の中で明滅する大きな白銀が網膜に焼き付いて行く。。。


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 幾度かの際どい渡り合いの後、流れの中でランディングしてみると・・・体高がある筋肉隆々のB川特有の山女魚。  側線沿いの薄紅と薄墨を散らしたようなパーマークが一際流麗な夏の山女魚でした。

 大雨の中、フト気付けば、、、落ち葉も大量に流れ始め、水色は茶色へと変わっていました。
釣り始めから僅かに45分間の釣り。。。雨の中を本当に際どいタイミングでB川へと立つことが出来たようです。

 自分の人生もまた際どいタイミングの連続なのかも?・・・と帰り足の車中で思い返していました。
際どさの中でも千載一遇のチャンスを探し続ける・・・・・そんな意味で今日は示唆的な釣りだったのかも知れません。


 皆さんも良い釣り旅を。。。

 

 

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