梅雨の晴れ間を縫って、雨上がりの夕方、山女魚を狙いに毛鉤を飛ばす。 例年に無い、季節の進行の遅さ、、、そして山背風の襲来と予想外の雨量。 7月の川止め明け以来、水生昆虫達も沈黙を続けたままだ。 しかし、、、確かに夏はそこまで来ている。上空の夕焼け空に浮かぶ夏雲だけが、激しくうごめいていた。